リノベーションで建具にこだわる|ガラス戸・造作建具で空間を変える方法
著者:リプラス編集部
名古屋を拠点に、リノベーション・リフォーム・不動産・設計・デザイン・施工までをワンストップで手がける株式会社リプラスの編集チーム。
一級建築士事務所(SDA)やデザイン事業部「THE DAY STACK」と連携し、現場・設計・デザインの実務に基づいた知見をもとに、住まいや空間づくりに役立つ情報を発信しています。
<この記事のトピックス>
・リノベーションで建具にこだわるメリット
・建具で空間の印象が変わる理由
・ガラス戸を取り入れるメリット
・造作建具と既製品の違い
・引き戸・開き戸の使い分け
・建具の色・素材・取手の選び方
・建具で後悔しないためのポイント
・THE DAY STACKが考える細部のデザイン
建具は「部屋を仕切るだけ」のものではない
リノベーションを考えるとき、
「キッチンは何にする?」
「床材は?」
「壁の色は?」
「照明は?」
といった部分に目が向きがちです。
一方で、意外と最後まで決まらないことが多いのが建具です。
建具とは、室内のドアや引き戸、収納扉など、開閉する仕切りのこと。
一見すると小さな部分に思えるかもしれませんが、実際の住まいでは視界に入る面積も大きく、空間の印象を左右します。
例えば、同じ白い壁でも、
木製の建具を合わせる。
黒いフレームのガラス戸を合わせる。
壁と同じ白で存在感を消す。
それだけで空間の雰囲気は大きく変わります。
リノベーションでは建具も、
「部屋を仕切るための設備」ではなく「空間をデザインする要素」として考えてみましょう。
なぜ建具にこだわると空間が変わる?
建具は、床や壁と同じように日常的に目に入るものです。
特に、
リビング入口
廊下
洗面室
寝室
WIC
キッチン
など、住まいのさまざまな場所に設置されます。
そのため、建具を一つひとつバラバラに選んでしまうと、せっかく内装を統一しても空間全体がまとまりにくくなることがあります。
逆に、
床・壁・天井・家具・建具を一つの空間として考える
ことで、統一感を出しやすくなります。
おしゃれなリノベーションは、大きな部分だけにこだわっているわけではありません。
こうした細かなディテールの積み重ねが、完成したときの印象を左右します。
建具アイデア①|ガラス戸で空間をゆるやかにつなぐ
リノベーションで取り入れたい建具の一つがガラス戸です。
一般的なドアは、閉めると空間が完全に分かれます。
一方、ガラスを使った建具なら、
空間を仕切りながら、視線や光をつなげる
ことができます。
例えば、
リビングと廊下。
LDKとワークスペース。
キッチンとパントリー。
リビングと隣接する個室。 などに取り入れる方法があります。
ガラス戸のメリット①|光を届けられる
マンションでは、窓の位置が限られています。
特に廊下や玄関など、窓から離れた場所は暗くなりやすい傾向があります。
そこでガラス戸を取り入れると、窓から入った自然光を隣接する空間へ届けやすくなります。
例えば、
LDK → ガラス戸 → 廊下
という配置なら、リビング側の光が廊下へ抜けることで、閉塞感を抑えられる場合があります。
建具を「光を遮るもの」ではなく、
「光をつなぐもの」として考えるのも、リノベーションのアイデアの一つです。
ガラス戸のメリット②|空間を広く感じさせる
限られたマンションの面積では、
「できるだけ広く見せたい」というご希望も多くあります。
壁や不透明な建具で完全に区切ると、実際の面積以上に狭く感じることがあります。
一方、ガラス戸なら奥の空間まで視線が抜けるため、開放感をつくりやすくなります。
特に、「部屋は分けたいけれど、完全には閉じたくない」という場所との相性が良い建具です。
ガラスは透明だけではない
ガラス戸というと、透明なガラスをイメージするかもしれません。
しかし、選択肢はそれだけではありません。
例えば、
透明ガラス
型板ガラス
すりガラス
チェッカーガラス
モールガラス
など、さまざまな種類があります。
光は通したいけれど視線は遮りたい場合には、透過性の低いガラスを選ぶ方法もあります。
ガラスの種類によっても、空間の雰囲気は大きく変わります。
建具アイデア②|造作建具
よりデザインにこだわりたい場合は、造作建具という選択肢があります。
造作建具とは、空間や希望に合わせてオーダーで製作する建具です。
既製品とは異なり、
サイズ
素材
色
ガラス
枠
取手
デザイン
などを空間に合わせて検討できます。
造作建具のメリット
① 空間に合わせてサイズを決められる
既製品の場合、基本的には決められた寸法から選びます。
一方、造作建具なら開口部や天井高さに合わせて設計できるため、空間全体とのバランスを考えやすくなります。
例えば、建具を天井近くまで高くすることで、縦方向のラインが強調され、すっきりとした印象をつくれる場合があります。
② 素材を統一できる
造作建具の魅力は、内装との統一感をつくりやすいことです。
例えば、ラワン材を使った天井に、同系統の木材を建具にも取り入れる。
造作家具と建具の色味を揃える。
黒い金物を照明や家具と合わせる。
このように、建具単体ではなく、空間全体として素材を考えられます。
③ 「ここにしかない空間」をつくれる
既製品には使いやすさやコスト面でのメリットがあります。
一方、造作建具なら空間に合わせて一からデザインできるため、その住まいならではの表情をつくることができます。
すべての建具を造作する必要はありません。
例えば、リビング入口だけ造作建具にする。
これだけでも、住まいの印象を大きく変えられることがあります。
既製品と造作建具、どちらがいい?
どちらか一方が優れているわけではありません。
既製品が向いている場所
個室
トイレ
収納
あまり目立たない場所
などでは、既製品を上手に活用することで予算を抑えられます。
造作建具が向いている場所
リビング入口
玄関から見える場所
LDKのアクセント
空間のコンセプトを表現したい場所
など、視線が集まる場所に採用すると効果的です。
つまり、全部にお金をかけるのではなく、「見せ場」に予算を使う。
これもリノベーションの予算配分では大切な考え方です。
建具アイデア③|引き戸
間取りによっては、開き戸ではなく引き戸が便利です。
開き戸は扉を開閉するスペースが必要ですが、引き戸ならそのスペースを抑えられます。
そのため、
洗面室
WIC
コンパクトな個室
廊下
キッチン
などで使いやすい場合があります。
さらに、普段は開けて空間をつなげ、必要なときだけ閉めるという使い方もできます。
引き戸で「つながる間取り」をつくる
リノベーションでは、
「完全に仕切る」「完全につなげる」だけではなく、その中間を考えることもできます。
例えば、
LDKとワークスペースの間に大きな引き戸を設ける。
普段は開放。
仕事中は閉める。
来客時は隠す。
このように、暮らし方によって空間を変えられます。
家族構成やライフスタイルが変化しても使いやすい、柔軟な間取りにつながります。
建具アイデア④|壁と一体化させる
反対に、「建具を目立たせない」というデザインもあります。
例えば、
白い壁に白い建具。
壁と扉の高さを揃える。
枠の存在感を抑える。
取手をシンプルにする。
こうすることで、壁面がすっきりと見え、ミニマルな空間をつくりやすくなります。
建具は必ずアクセントにする必要はありません。
「見せる建具」と「消す建具」を使い分けることも空間デザインでは重要です。
建具の色は床だけに合わせない
建具を選ぶ際、
「床が木だから、同じ木目のドアにしよう」と考えることがあります。
もちろん、それも一つの方法です。
しかし、床だけではなく、
壁
天井
キッチン
家具
巾木
照明
サッシ
など、空間全体とのバランスを見ることが大切です。
例えば、木の床に木目の建具を多く使うと、木の印象が強くなりすぎる場合もあります。
そんなときは建具を白やグレーにすることで、空間をすっきり見せられることがあります。
「取手」まで考えると完成度が変わる
建具のデザインで忘れたくないのが取手・金物です。
毎日触れる小さなパーツですが、意外と目に入ります。
例えば、
黒いレバーハンドル。
シルバーの金物。
真鍮系の金物。
シンプルな引手。
取手の形状や色によっても建具の印象は変わります。
照明やスイッチ、家具の金物と色を合わせると、空間全体に統一感を出しやすくなります。
建具と照明を一緒に考える
建具は照明とも関係します。
例えば、ガラス戸の近くに照明を配置すると、夜にはガラス越しに光が見え、昼間とは違った表情になります。
木製建具に光を当てれば、木目や素材感が引き立ちます。
つまり、建具は昼間だけでなく、夜どう見えるかまで考える。
床・壁・建具・照明を別々に決めるのではなく、一つの空間として考えることで完成度が高まります。
建具で後悔しやすいポイント
① 開き勝手を考えていなかった
ドアを開けたとき、
家具に当たる。
通路を塞ぐ。
別のドアと干渉する。
ということがあります。
図面上だけではなく、実際の生活動線を想像して決めることが大切です。
② 家具配置を考えていなかった
扉の前に家具を置けないなど、建具と家具の位置が干渉することがあります。
収納・家具・建具は一緒に考えましょう。
③ デザインだけでガラスを選んだ
ガラス戸はおしゃれですが、設置場所によってはプライバシーへの配慮も必要です。
光を通したいのか。
視線も通したいのか。
何を隠したいのか。
目的からガラスを選ぶことが重要です。
④ 造作にこだわりすぎて予算オーバー
造作建具は魅力的ですが、数を増やすほど費用もかかります。
見せ場を決めて既製品と使い分けることがポイントです。
古い建具を「あえて残す」という選択
リノベーションでは、すべてを新品にする必要はありません。
既存の建具に魅力があれば、
あえて残して活かすという方法もあります。
例えば、
昔の木製建具。
ガラス戸。
特徴的な取手。
経年変化した木。
新品にはない質感を持つ建具は、その建物ならではの魅力になることがあります。
必要に応じて補修したり、塗装したりしながら、新しい内装と組み合わせる。
これは新築にはない、リノベーションならではの面白さです。
「古さ」を消すのではなく、魅力として使う
古いマンションをリノベーションするとき、
「全部新しくしなければ」と考える必要はありません。
残した方が良いもの。
新しくした方が良いもの。
その判断が重要です。
例えば、既存の木製建具を残しながら、
壁を白にする。
床をグレーにする。
照明をシンプルにする。
といった方法で、古い素材を現代的な空間のアクセントとして見せることもできます。
古さを消すのではなく、古さをデザインする。
これもリノベーションならではの考え方です。
THE DAY STACKが考える「細部までデザインする」
リプラスのデザイン事業部「THE DAY STACK」では、空間を大きな要素だけで考えません。
床。
壁。
天井。
照明。
建具。
スイッチ。
取手。
素材。
こうした一つひとつの要素が組み合わさって、空間全体の印象が生まれます。
例えば、
「このドアがおしゃれだから採用する」
ではなく、
「この空間に、この建具があることでどう見えるのか」まで考える。
単体の商品選びではなく、空間全体としてデザインすることを大切にしています。
リプラスなら設計・デザイン・施工を一体で考えられる
造作建具は、デザインだけでは完成しません。
サイズ。
納まり。
壁との関係。
床との関係。
金物。
施工方法。
など、設計・施工との連携が必要です。
リプラスでは、
不動産
一級建築士事務所(SDA)
デザイン事業部「THE DAY STACK」
施工
が連携して住まいづくりを進めています。
そのため、デザインだけを先行させるのではなく、実際につくるところまで考えた空間デザインをご提案できます。
まとめ|建具ひとつで空間は変わる
リノベーションでは、間取りやキッチン、床材など大きな部分に目が向きます。
しかし、空間の完成度を高めるのは細かな部分の積み重ねです。
ガラス戸で光をつなぐ。
造作建具で空間のアクセントをつくる。
引き戸で暮らし方に合わせて空間を変える。
壁と一体化させて建具の存在を消す。
既存の建具をあえて残す。
建具には、さまざまな選択肢があります。
大切なのは、
「どんなドアを選ぶか」ではなく、「その建具によってどんな空間をつくりたいのか」。
床・壁・天井・照明・家具まで含めて考えることで、細部まで統一されたリノベーションにつながります。
細部までこだわったリノベーションを
「ガラス戸を取り入れたい」
「既製品ではなく造作建具を使いたい」
「古い建具を活かしてリノベーションしたい」
「照明や家具まで含めてトータルでデザインしてほしい」
そんなご相談もお任せください。
リプラスでは、一級建築士事務所(SDA)、デザイン事業部「THE DAY STACK」、施工チームが連携し、間取りだけではなく建具や照明など細部まで考えた空間づくりをご提案します。
名古屋でデザインにこだわったリノベーションをご検討の方は、お気軽にリプラスへご相談ください。